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科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究

科学的根拠に基づいた「日本人のためのがん予防法」

科学的根拠に基づいた「日本人のためのがん予防法」

 

 「科学的根拠に基づく発がん性・がん予防効果の評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究」研究班では、主要ながんのリスク要因と、がん全体、臓器ごとのがんリスクとの関連を調べた国内の疫学研究を系統的に収集し、個々の研究についての関連の強さの確認と科学的根拠としての信頼性の総合評価を行っています。さらに、その評価結果にもとづいて、「日本人のためのがん予防法」を作成しています。その活動を世界に発信するために論文としてまとめ専門誌に報告しました(Jpn J Clin Oncol 2018年WEB先行公開)。

 

研究方法の概要

 生活習慣・感染症などの要因とがんとの関連の強さの評価のため、日本人を対象とした研究の系統的レビュー、メタ・アナリシス、コホート研究のプール解析を実施します。コホート研究のプール解析では、研究に参加している10のコホート研究のデータを共通の方法で再解析し結果を統合します。これら結果に基づき、要因とがんとの関連の強さについて、「強い」「中くらい」「弱い」「ない」のどれにあたるかを客観的に記します。
 さらに、ある要因ががんの原因となることについての科学的根拠の信頼性の評価を行います。この評価では、疫学研究でみられた関連性が複数の研究のあいだで一致しているかどうか、なぜそのような関連性が見られるのかが生物学的メカニズムにより説明可能であるかどうかに基づき、「確実」「ほぼ確実」「可能性あり」「データ不十分」のどれにあたるか判定し、その結果を一覧としてまとめます。
 以上の判定に基づき、重要なリスク・予防要因を抽出し、「日本人のためのがん予防法」(表1)としてまとめます。この推奨は、現状においては、喫煙、飲酒、食事、身体活動、体形、感染の6つの項目にわかれています。
 要因とがんとの関連性についての判定、それらに基づく「日本人のためのがん予防法」は、科学的根拠の蓄積により絶えず更新され、変更される可能性もあります。

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この研究について

 日本人のためのがん予防法」は、日本人の研究からわかったリスク要因を幅広く取り扱った推奨となっています。感染症が主要項目の一つとして扱われていること、肥満だけでなくやせも総死亡やがん死亡のリスクを増加させる要因であることは、他のアジア諸国においても共通する特徴と言えます。食事については、日本人で摂取量を適切に評価したエビデンスが不足しているので、推奨につなげるためのさらなる研究が必要です。 

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