提言策定の背景
健康寿命をいかに伸ばすかについての関心が高まっています。
健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことで、平均寿命とは区別されます。健康寿命を延伸するためには、小児、妊婦、成人、高齢者など年齢や状態に応じて、様々な疾患を横断的に予防することが必要です。しかしこれまで、予防について疾患横断的にまとめられたガイドラインや指針はありませんでした。
そこで、国立高度専門医療研究センターの6機関は共同で、2017年度より公衆衛生・予防医学分野の疾患横断的研究連携事業「電子化医療情報を活用した疾患横断的コホート研究情報基盤整備事業(6NCコホート連携事業)」を開始しました。この事業の活動の柱として、疾患横断的予防のための指針作りの連携を行っています。
第一次の提言(2021年度公開)
上記の活動の成果として、2021年度に「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」をまとめ、公開しました。本提言の作成にあたり、各センターの疫学研究者によるワーキンググループを立ち上げました。まず、提言で取り扱う要因と疾患を決定し、各センターの専門領域に関連する疫学的エビデンスを収集・整理しました。そのうえで、疫学的エビデンスが十分に確認されたトピックを選定し、提言としてまとめました。
提言では、疾患横断的に健康を左右する生理学的要因や生活習慣、社会的・物理的環境の10項目「喫煙」「飲酒」「食事」「体格」「身体活動」「心理社会的要因」「感染症」「健診・検診の受診と口腔ケア」「成育歴・育児歴」「健康の社会的決定要因」について、予防行動等に関する国民一人一人の目標と個人を取り巻く社会的要因に関する公衆衛生目標を提示しています。本提言は、地域医療・保健専門職や政策決定者が、国民への保健指導や街づくりなどを行う際に活用いただくことを想定しています。
さらに、2024年度には、提言の内容をより分かり易く、実践に関する情報も盛り込んだ概要版冊子も公開しました。
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〇「疾患横断的エビデンスに基づく健康寿命延伸のための提言(第一次)」……WEB版 |