多目的コホート研究(JPHC Study)
2010/11/12米飯摂取と糖尿病との関連について
JPHC研究からの論文発表のお知らせ
多目的コホート(JPHC)研究から、米飯摂取と糖尿病リスクとの関連を調べた
研究の結果が発表されました。
この論文の状況は以下のとおりです。
American Journal of Clinical Nutrition 2010年11月WEB先行公開
米飯をよく食べる女性で糖尿病リスク上昇
これまでの主に海外での研究から、炭水化物の摂取量が多い人で糖尿病のリス
クが高くなることが知られています。ただし、米を主食とする日本人で、米飯の
摂取量と糖尿病との間にどのような関連があるのかはまだよくわかっていません。
そこで、多目的コホート研究で、45から74歳までの男女約6万人のデータを用い
て、米飯の摂取量とその後5年間の糖尿病発症リスクの関連を検討しました。
期間中に男性625人、女性478人が糖尿病を発症したと自己申告しました。女性
では米飯摂取が多くなるほど糖尿病発症のリスクが上昇する傾向が認められ、摂
取量が最も少ない群に比べ1日3杯および1日4杯以上の群では糖尿病のリスク
がそれぞれ1.48倍、1.65倍に上昇していました。
男性でも、同様の傾向がみられましたが、統計学的に有意なリスク上昇ではあ
りませんでした。パンやめん類では糖尿病リスクとの関連は認めませんでした。
筋肉労働や激しいスポーツをする人では米飯摂取によるリスク変わらず
さらに、筋肉労働や激しいスポーツをする時間が1日1時間未満の人と1時間
以上の人に分けて調べたところ、男女とも1時間未満のグループでは米飯摂取に
よる糖尿病リスク上昇の傾向が見られましたが、1時間以上のグループではみら
れませんでした。
詳しくは、ホームページに掲載された概要版をご覧ください
米飯摂取と糖尿病との関連について