多目的コホート研究(JPHC Study)
2021/9/10 ピーナッツ摂取と脳卒中および虚血性心疾患発症との関連-多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果-
JPHC研究からの論文発表のお知らせ
多目的コホート(JPHC)研究から、ピーナッツ摂取と脳卒中および虚血性心疾患発症との関連についての研究の結果が発表されました。
この論文の状況は以下の通りです。
Stroke 2021 Sep 9 ウェブ先行公開
ピーナッツ摂取と脳卒中および虚血性心疾患発症との関連
今回の研究では、45-74歳の男女約7万5千人の方々を、約15年間追跡した調査結果にもとづいて、ピーナッツ摂取と脳卒中および虚血性心疾患発症との関連を調べました。
ピーナッツは、不飽和脂肪酸、ミネラル、ビタミン、食物繊維などを多く含んでおり、欧米諸国の先行研究では、ピーナッツの摂取が循環器疾患の予防に有効であることが報告されています。
日本人ではピーナッツの摂取は欧米に比べて少なく、これまで循環器疾患との関連については報告がなく、よくわかっていませんでした。
今回の研究では、食事アンケート調査の結果を用いて、ピーナッツ摂取量を計算し、その後の脳卒中(脳出血、脳梗塞)および虚血性心疾患発症との関連を調べました。
ピーナッツ摂取量が多いほど、脳卒中、脳梗塞、循環器疾患の発症リスクの低下がみられました。一方で、ピーナッツ摂取量と、脳出血と虚血性心疾患との関連はみられませんでした。
本研究の結果から、ピーナッツ摂取量が多いと、循環器疾患及び脳卒中(特に、脳梗塞)の発症リスクが低くなる可能性が示唆されました。
詳しくは、概要版をご覧ください(2020年9月10日公開)。
ピーナッツ摂取と脳卒中および虚血性心疾患発症との関連