多目的コホート研究(JPHC Study)
2022/9/8 果物・摂取と死亡リスクとの関連について-多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果-
JPHC研究からの論文発表のお知らせ
多目的コホート(JPHC)研究から、果物・野菜摂取と死亡リスクとの関連についての研究の結果が発表されました。
この論文の状況は以下の通りです。
J Nutr. 2022 Jun 28; nxac136.
doi: 10.1093/jn/nxac136.
果物・野菜摂取と死亡リスクとの関連について
今回の研究では、研究開始から5年後に行った食事調査票に回答し、がん、循環器疾患、肝疾患になっていなかった約9万5千人を、平成30年(2018年)まで追跡した調査結果にもとづいて、果物と野菜の摂取量と死亡リスクとの関連を調べました。
果物と野菜は、ビタミン、ミネラル、食物繊維、カロテノイド、ポリフェノールなどが豊富であり、主に欧米人で行われた前向きコホート研究では、果物や野菜の摂取量が多いと全死因による死亡や循環器疾患による死亡のリスクが低いことが報告されています。一方で、アジア人は、食習慣、その他の生活習慣、遺伝的背景が欧米人と異なり、野菜や果物の摂取と死亡リスクとの関係はまだよくわかっていませんでした。
本研究から、果物・野菜摂取量が少ないグループに比べ、果物摂取量が多いグループでは全死亡リスクが約8-9%、心臓血管死亡リスクが約9%低く、野菜摂取量が多いグループでは全死亡リスクが約7-8%低いことがわかりました。この結果は、多くの先行研究の結果と同様でした。
詳しくは、研究の概要版をご覧ください(2022年9月8日公開)。
果物・野菜摂取と死亡リスクとの関連について