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多目的コホート研究(JPHC Study)

2008/9/1 コーヒー摂取と子宮体がんリスク

JPHC研究からの論文発表のお知らせ

多目的コホート(JPHC)研究から、コーヒー摂取と子宮体がんリスクとの関連を調べた結果が発表されました。 論文の状況は以下の通りです。    International Journal of Cancer 2008 8月WEB先行公開

コーヒーをよく飲む人ほど子宮体がんリスク低い

これまでに行われたコーヒーと子宮体がんの疫学研究は、ほとんどが症例対照研究です。欧米では、コーヒーをよく飲む人ほど子宮体がんのリスクが低いという報告と、そうではないという報告の両方があります。 一方、日本からは、愛知県がんセンターと東北大学の研究グループによって、それぞれコーヒーをよく飲む人ほど子宮体がんのリスクが低いと報告されています。 前向き研究である多目的コホート研究で、40—69歳の女性約5万4000人を対象に、調査開始時に実施した生活習慣に関するアンケートで、コーヒー摂取についてたずねました。 約15年かけて子宮体がんの発生を追跡調査し、そのリスクをコーヒー摂取で分けた4つのグループの間で比較しました。 追跡期間中に117人の子宮体がんが確認されました。 分析の結果、コーヒーを飲むのが週に2日以下の最も少ないグループに比べ、1日1杯から2杯のグループでは約4割、3杯以上のグループでは約6割子宮体がんのリスクが低く抑えられていました。

研究結果について

このコホート研究により、コーヒーの子宮体がん予防効果について、日本ですでに報告された症例対照研究の結果を再確認する結果が得られました。 一方、欧米の多くの研究では、この関連が認められていません。その理由として、欧米ではホルモン補充療法が広く行われているために、関連が見えにくくなったのではないかということが挙げられます。 今後、ホルモン補充療法や閉経状況によってどのように関連が変わるのかなどについて、さらに詳しく研究を進める必要があるでしょう。 詳しくは、ホームページに掲載された概要版をご覧ください。
コーヒーと子宮体がんの発生率との関係について  —概要—

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