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多目的コホート研究(JPHC Study)

2016/5/23 健診成績に基づく心筋梗塞および脳梗塞の発症確率予測モデル開発

JPHC研究からの論文発表のお知らせ

 

多目的コホート(JPHC)研究から、健診成績に基づく心筋梗塞および脳梗塞の発症確率予測モデルを開発した研究の結果が発表されました。

この論文の状況は以下の通りです。

 

Circulation Journal Web先行公開
5月25日(水)出版予定:Vol.80 No.6 (2016), Page: 1386 - 1395 

 

 

健診成績に基づく心筋梗塞および脳梗塞の発症確率予測モデル作成

今回の研究では、まず、解析に必要な情報の揃った15,672人のデータを用いて、研究開始時の健診成績・生活習慣からその後10年間の心筋梗塞および脳梗塞の発症確率予測モデルを開発しました。平均約16年の追跡期間中に観察された192例の心筋梗塞と552例の脳梗塞発症について、研究開始時の健診成績や生活習慣の組み合わせから、統計学的な方法でリスク予測に有用な変数を選択しました。その結果、性別、年齢、現在喫煙、降圧薬の有無、収縮期血圧、糖尿病の有無、HDLコレステロール値、non-HDLコレステロール値の8つの変数が心筋梗塞発症予測に必要十分な変数として選択されました。これらのうち、脳梗塞の発症予測に関係する変数はnon-HDLコレステロールが含まれないこと以外は心筋梗塞とほぼ共通でした。また、作成した予測モデルの性能は十分高く、日本人の一般集団に対して適用することも可能であることが確認されました。

 

概要版に示すサイトから、ご自身の心筋梗塞や脳梗塞の発症する確率を計算することができますので、ご自身の健診結果から心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを予測して、禁煙あるいはタバコを吸わないといった行動の変化や、血圧・脂質・血糖値などの検査成績改善の効果を実感したり、シミュレーションして生活習慣の変容を通した心血管疾患予防に役立てて頂けるものと思います。

 

注意点としては、降圧薬を内服している場合、ベースライン時の血圧値が良好にコントロールされているような場合でも、降圧薬を服用していない場合よりも高い発症リスクが推定される場合もあります。このことは、降圧薬の効果を否定するものでは決してありません。なぜならば降圧薬が心筋梗塞や脳梗塞の発症リスクを低下させることは最も信頼性の高い無作為化比較試験によって証明されているからです。現在降圧薬を服用中の方は主治医の指示にしたがって、その治療を継続することが重要です。そして、さらなるリスクの低減のため、より健康的な生活習慣の維持やその他の健診結果の改善・悪化の防止に心がけて頂きたいと思います。

 

詳しくは、ホームページに掲載された概要版をご覧ください。


健診成績に基づく心筋梗塞および脳梗塞の発症確率予測モデル開発

 

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