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多目的コホート研究(JPHC Study)

2009/4/23 20歳の頃からの体重変化と死亡との関連について

JPHC研究からの論文発表のお知らせ

多目的コホート(JPHC)研究から、体重変化と死亡の関連を調べた研究の結果が発表されました。論文の状況は以下の通りです。

体重変化と死亡
Journal of Epidemiology and Community Health WEB先行公開中

20歳の頃と研究開始時(40—69歳)の体重変化と死亡

多目的コホート研究では、40—69歳の男女約8万8000人に対し研究開始時のアンケート調査で当時の体重と20歳の頃の体重をたずねました。その後、平均で約 13年の追跡調査中の死亡リスクと、20歳の頃からの体重変化との関係を検討しました。

追跡期間中に、対象者のうち6494人が死亡、そのうち2888人はがん、1011人は循環器疾患が原因でした。

成人後、5kg以上の体重減が死亡リスクと関連

20歳時から体重増加(+5kg 以上)したグループでは、変化が5kg未満のグループに対する死亡リスクの増加は認められませんでした。

一方で、体重減少(-5kg以上)により、男女ともに総死亡のリスクが上昇。この傾向は、どの年齢層でも同様に見られましたが、男性の若い層(40—49歳)でよりはっきりしていました。50歳以上の男性では、体重減少により、がん死亡・循環器疾患死亡リスクも上昇しました。この傾向は、病気の有無や喫煙習慣の有無、20歳の時の肥満(BMI 25以上)の有無に関わらずに見られました。

研究の結果について

この研究は、20歳からの体重の変動を自然経過として観察したものであり、いわゆるダイエットによる体重減少が影響しているものではありません。体重が減少する原因としては、様々な健康問題が背景にあるものと考えられます。

いずれにしても、20歳のときの体重とその後の変化(特に、体重減少)は、健康管理をする上での重要な指標になることが示されました。

詳しくは、ホームページに掲載された概要版および詳細版をご覧ください。

体重変化と死亡率との関連について —概要—

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