トップ >多目的コホート研究 >リサーチニュース >2013 リサーチニュース >2013/03/15 緑茶・コーヒー摂取と脳卒中発症との関連について
リサーチニュース

JPHCに関するお問い合わせはこちら
 


 

多目的コホート研究のメールマガジン購読申込みはこちら

多目的コホート研究(JPHC Study)

2013/03/15 緑茶・コーヒー摂取と脳卒中発症との関連について

JPHC研究からの論文発表のお知らせ

多目的コホート(JPHC)研究から、緑茶・コーヒー摂取と脳卒中発症との関連を検討した研究の結果が発表されました。

この論文の状況は以下のとおりです。
Stroke 2013年3月15日午前8時WEB先行公開


緑茶とコーヒーの摂取が多い群では脳卒中の発症リスクが低い

緑茶やコーヒーの摂取やその組合せが循環器病のリスクにどのように影響するのかはよくわかっていません。そこで、多目的コホートの45~74歳の男女約8万人を平均で約13年間追跡した調査結果をもとに、緑茶とコーヒーの摂取と脳卒中および虚血性心疾患発症との関係を検討しました。今回の研究では緑茶を飲む頻度に関する質問への回答から、飲まない、週に1~2回、週に3~6回、毎日1杯、毎日2~3杯、毎日4杯以上飲むという6つの群に分けて、その後の脳卒中および虚血性心疾患発症との関連を分析しました。また、コーヒー摂取については飲まない、週に1~2回、週に3~6回、毎日1杯、毎日2杯以上飲むという5つの群に分けて分析しました。追跡期間中に3,425人の脳卒中発症と910人の虚血性心疾患発症を確認しました。

分析の結果、緑茶を飲まない群を基準とした場合、循環器疾患と脳卒中については毎日2~3杯と4杯以上の群の発症リスクが14%-20%低く、脳梗塞については日に4杯以上の群で14%低く、脳出血については毎日1杯以上の群で22%-35%低いという結果でした。

また、コーヒーを飲まない群を基準とした場合、循環器疾患と脳卒中については、週に3~6回、毎日1杯、毎日2杯以上飲む群の発症リスクが11%-20%低く、脳梗塞については週に1~2回以上の群で13-22%低い結果になりました。

さらに、緑茶とコーヒーの摂取を組み合わせてみると、緑茶もコーヒーも飲まない群に比べ、緑茶を日に2杯以上またはコーヒーを日に1杯以上摂取する群で、循環器疾患、脳卒中、脳梗塞、脳出血の発症リスクが低い結果となりました。

今回の研究の結果、緑茶、コーヒーともに、多く摂取する群で脳卒中リスクの低下がみられましたが、虚血性心疾患発症リスクとは有意な関連がみられませんでした。

詳しくは、ホームページに掲載された概要版をご覧ください。
緑茶・コーヒー摂取と脳卒中発症との関連について

上に戻る