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多目的コホート研究(JPHC Study)

2013/12/09 食事パターンと自殺との関連について

JPHC研究からの論文発表のお知らせ

多目的コホート(JPHC)研究から、食パターンと自殺との関連を検討した研究の結果が発表されました。この研究により、男女ともに、野菜や果物、いも類、大豆製品、きのこ類、海そう類、脂の多い魚、緑茶などが関連した健康型食事パターンにより自殺のリスクが低下するという結果が得られました。

この論文の状況は以下のとおりです。
British Journal of Psychiatry 2013年203巻422-7ページ

 

健康型食事パターンにより自殺のリスクが低下

自殺に関連する要因として、心理社会的要因についてはよく知られていますが、環境要因、特に食事要因についてはあまり分かっていません。そこで、食事全体を考慮した食事パターンを用いて、自殺との関連について検討しました。
多目的コホートの45~74歳の男女約9万人を平均で約8.6年間追跡した調査結果をもとに、「健康型」「欧米型」「伝統型」の3つの食事パターンを抽出し、自殺のリスクとの関連を検討しました。追跡期間中に249人が自殺し、そのうち163人が追跡開始から4年目以降の自殺でした。
分析の結果、男女ともに健康型食事パターンのスコアが高い群では低い群に比べ、追跡開始4年以降の自殺のリスクが約5割低下していました。欧米型および伝統型食事パターンは自殺リスクとの関連はみられませんでした。健康型食事パターンでリスクが低下した理由として、健康型食事パターンのスコアが高い群では、葉酸や抗酸化ビタミン(ビタミンCやカロテン)の摂取が多いことが考えられます。


この研究で用いた食事パターンの分類は、食事調査で摂取量を測定した134品目をもとに行われました。それ以外の食品が含まれたり、対象者が異なったりすれば、パターン分類は違ってくる可能性があります。

詳しくは、ホームページに掲載された概要版をご覧ください。
食事パターンと自殺との関連について

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