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多目的コホート研究(JPHC Study)

2016/3/04 日常経験するいろいろな問題や出来事への対処方法とがん・循環器疾患リスクとの関連について

JPHC研究からの論文発表のお知らせ

 

多目的コホート(JPHC)研究から、日常経験するいろいろな問題や出来事への対処方法とがん・循環器疾患リスクとの関連を検討した研究結果が発表されました。この研究により、対処パターンががんや循環器疾患リスクに関与することが示されました。

 

この論文の状況は以下の通りです。

Cancer Epidemiology, European Heart Journal Web先行公開

 

 

 

アンケート調査で対処行動パターンを分類

 

日常経験する問題や出来事に対する対処の仕方は、心理的ストレスに対応するために重要であり、様々な病気の罹患や死亡と関連することが明らかになってきています。多目的コホート研究では、日常経験する問題や出来事に対する対処の仕方をアンケート調査で分類し、がん罹患及び死亡、循環器疾患罹患・死亡との関連との関連を検討しました。

次の6つの行動パターンについてそれぞれの頻度を質問し、それぞれを頻度の少ない群と多い群に二分し、がんや循環器疾患のリスクを比較しました。

対処型行動:「解決する計画を立て、実行する」「誰かに相談する」「状況のプラス面を見つけ出す努力をする」

逃避型行動:「変えることができたらと空想したり願う」「自分を責め、非難する」「そのことを避けて他ほかのことをする」

 

 

 

対処型の行動パターンでがん死亡・循環器疾患死亡のリスクが低下

 

今回のがんの研究対象に該当した55,130人のうち、追跡期間中に、5,241人にがんが発生し、1,632人のがん死亡が確認されました。また、循環器疾患の研究対象に該当した57,017人のうち、追跡期間中に、304人に心筋梗塞、1,565人に脳卒中が発生しました。さらに、191人の虚血性心疾患死亡、331人の脳血管疾患死亡が確認されました。

 

がんについては、次のような結果がみらました。

・対処型行動をとる人でがん死亡のリスクが低下

・その中でも、「状況のプラス面を見つけ出す努力をする」人でがん死亡のリスクが低下

・全がん罹患では有意な関連はみられず、対処型行動で限局性がんや、検診でがんが発見されることが多い

 

循環器疾患については、次のような結果がみらました。

・タイプ別で罹患のリスクに有意な違いはみられず

・対処型行動をとる人では、脳卒中のリスクが低下

・対処型行動をとる人で循環器疾患による死亡のリスクが低下

 

今回の研究結果からは、積極的に情報を収集し、健康診断を受け、医療機関に相談する可能性が高い対処型の行動を培うことが重要と考えられます。

 

詳しくは、ホームページに掲載された概要版をご覧ください。

日常経験する問題や出来事に対する対処の仕方とがん罹患及び死亡との関連について

日常経験する問題や出来事に対する対処の仕方と循環器罹患及び死亡との関連について

 

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