多目的コホート研究(JPHC Study)
2010/10/25 JPHC研究事務局からのお知らせ
多目的コホート研究(JPHC研究)は、平成21年度までは厚生労働省がん研究助成金による指定研究班として実施されていました。平成22年度以降 は独立行政法人国立がん研究センターによって実施されています。この変更に伴い、2010年4月より、リサーチ・ニュースの発行を見合わせておりました。 その間(今年4月以降)にHPに掲載した概要版について、タイトルと結果を簡単にご案内します。
2010/04/23 高感度CRP(C反応蛋白)、SAA(血清アミロイドA)と胃がん
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保存血液を用いて、炎症マーカーである高感度CRPおよびSAAと胃がんリスクの関連を検討しました。どちらのマーカーも全体としては胃がんとの関連は明瞭でないものの、陰性者に比べて陽性者で胃がんのリスクが高い傾向がみられました。
2010/04/23 喫煙開始年齢と肺がん
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未成年期での喫煙開始による肺がんリスクを検討しました。17歳以下の喫煙開始は20歳以降の喫煙開始と比べて男女とも肺がんリスクが高くなり、喫 煙開始年齢が若いほど50歳代での肺がんリスクが高いことも示されましたが、これは開始年齢が早いためというよりは喫煙期間が長いためであると考えられま す。
2010/05/07 血中有機塩素系化合物濃度と前立腺がん
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保存血液を用いて保存血液を用いて9種類の有機塩素系化合物と41種類のポリ塩化ビフェニル(PCB)の濃度を測定し、前立腺がんとの関連を検討しました。いずれの有機塩素系化合物や総PCB濃度とも関連はみられませんでした。
2010/05/10 飲酒とリンパ系腫瘍
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飲酒習慣とリンパ性系腫瘍との関連を検討しました。時々飲むグループと比べ、アルコール摂取量が多いグループでリンパ性系腫瘍発生のリスクが低くなりました。
2010/05/10 血中緑茶ポリフェノールと乳がん
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保存血液を用いて、4種類の緑茶ポリフェノール濃度と乳がんリスクの関連を検討しました。いずれについても、濃度が高い群での乳がんリスクの低下は見られませんでした。また、閉経前と閉経後に分けても同様の結果でした。
2010/10/04 肥満度(BMI)、体重変化と脳卒中発症
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中高年期でのBMIおよび体重の増減による脳卒中リスクについて検討しました。女性では、BMIが27以上から、また過去5年間で体重が10%以上増加した人で、脳卒中発症リスクが高いことが示されました。男性ではそのような関連はみられませんでした。
(BMI = 体重 kg ÷ 身長 m ÷ 身長 m の計算式で求める。日本人では25以上が肥満と定義されている。)
2010/10/06 肥満度(BMI)と腎がん
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中高年期でのBMIと腎がんリスクの関連について検討しました。男性では、BMIが21未満のグループと27以上のグループで発生率が高くなるU字型の傾向がみられ、やせていても太っていても腎がんリスクが高いことが示されました。
2010/10/25 マグネシウムと糖尿病
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食事からのマグネシウム摂取量と糖尿病発症リスクとの関連について検討しました。男女ともに有意な関連はみられませんでしたが、男性で、わずかではありますがマグネシウム摂取による糖尿病予防の可能性が示されるような結果でした。
2010/10/25 体重変化と糖尿病
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まず、20歳から中高年期にかけての体重の増減と糖尿病リスクとの関連について検討しました。男女ともに、5kg以上体重が増加した群で糖尿病のリ スクが高いことが示されました。次に、中高年期での体重の増減で見当したところ、女性で5kg以上増加した群でのみ糖尿病リスクが高くなりました。どの場 合でも、体重減との関連はみられませんでした。
2010/10/25 肥満度(BMI)と老人性白内障
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中高年期でのBMIと老人性白内障リスクとの関連を検討しました。やせているグループと太っているグループの両方でリスクが上昇するU字型の関連がみられました。
2010/10/25 禁煙予測要因
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どのような要因が後に禁煙を促すことになったのかを検討しました。年齢(高齢)、職業(ホワイトカラー)、喫煙本数(少ない)、喫煙開始年齢(遅い)、健診受診経験(有)、処方薬(有)や既往疾患(有)が浮かびあがりました。
2010/10/25 血中ホルモンと前立腺がん
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保存血液を用いて、テストステロンなどの性ホルモン濃度と前立腺がんリスクとの関連を検討しました。いずれについても関連はみられませんでした。
今後は従来通りの手順でリサーチ・ニュースを発行してまいります。また、10月28日木曜日にはサイトのデザインを新しくする予定です。
多目的コホート研究事務局では、一層わかりやすい研究情報の発信を目指して参りますので、今後もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
詳しくは、ホームページに掲載された概要版をご覧ください。